スバル2代目レヴォーグ |
なんかちょっとタイミングが合わなくて、昨年のカーオブザイヤーを受賞したレヴォーグの試乗を出来ないでいました。すでに発売から1年経過し、2.4Lターボが追加されると言う状況でようやく試乗がかないました。試乗したのは電子制御ダンパーが組み込まれているSTiグレード。出来ればベースグレードのGTに乗りたかったのですが、結果的にSTiに乗れて良かったと思います。
それはまーなんと言っても電制ダンパーのコンフォートモードの乗り心地が素晴らしく良かったから。どうしても「スバルの」とか「STiの」とか付くと、スポーティーすぎる足回りに身構えてしまうのですが、しばらく前からスバルの乗り心地がかなり良くなっていることは、当ブログでも記してきています。ホンダの試乗記によく「ホンダにしては乗り心地良い方」と書きますが、この車やスバルに関してはもう「スバルにしては」という注意書き必要有りません。コンフォートモードに関しては抜群に乗り心地良い車です(笑)。
ただ、乗り心地にそれほどうるさくなかったり、多少締めてあったり路面のゴツゴツ伝わった方が良いと考える人は、正直GTで十分だと思います。レヴォーグの乗り心地が良いのは、電制ダンパーのおかげでもあるのですが、そもそも骨格のしっかりしたボディとサスペンションの取り付け剛性感にお金が掛かっているからだと思われ、その恩恵はベースグレードでも十分受けられるわけです。
ざっくりセールスさんの話しによると電制ダンパー以外の装備の差は、助手席パワーシート、リアシートヒーター、間接照明、リアパワーゲート、17インチタイヤ。タイヤは交換価格や乗り心地を考えたらむしろ積極的に17インチを選びたいぐらいです。それ以外は無くても特に困らないものばかり。安全装備系も追従に拘らなければ通常のアイサイトだけでも十分。ベースグレードであれば310万円。高いと思われがちなレヴオーグですが、4WDでワゴン、そしてあくまでも印象度ですが今回エンジン排気量が1.8Lになったので、古い車格感で考えてもそれほど無茶な価格とは言えません。
車としての基本部分や安全装備にお金を掛けてるのがスバルですから、割を食って毎度仕上がりが気になるのが内装質感。今回ソフトパッドやステッチでかなり「スバルとしては(笑)」頑張っていて、トヨタのやる気無し車と比べれば勝ってると思えるほど。ただ相変わらず使いたがるチープなカーボン柄プラッチックパネルには苦笑します。かと思えば3グレードそれぞれでステッチの色変えて謎にコストかけてたりするので、センスとバランスで上手くカバーして欲しいところです。
質感とは別におおいに評価したいのが大型ナビモニターが縦型である事。地図の先を見たいんだからナビモニターは縦型が正解。何十年も横型にしていた車メーカーとナビメーカー頭の悪さ(固さ)には呆れます。ただスバルは相変わらず高額なナビ付けないとスマホ繋げないクソ仕様。ナビレス車はインパネ上部に空虚な無地パネルが広がる嫌がらせも展開中で、こちらも別の意味で呆れます。
最後に外観デザインの印象。相変わらず三菱の骨は俺たちが拾ったと言わんばかりのガンダム。ただ先代に比べてフロントのしぼりが増した分、前後オーバーハングが長過ぎてバランスが悪い感じは若干解消されています。反面グリル部分が鼻面として突き出し、ライトが小さくなったのと合わせてアジア人的面構えに見え、格好良いのか悪いのか人によって受け取り方大きく違いそうです。
現在国産車のステーションワゴンは他に、カローラ、マツダ6、シャトルしかありません。ホンダとマツダはモデル末期ですし存在的にも独特ですのでほぼ指名買い。実質ライバルと言えるのはカローラツーリングのみです。形に関して筆者はどちらも格好良いとは思えず、でもカローラの方が抵抗感無いかな程度。車の出来としてはレヴォーグの方が好みです。カローラの人工的低重心感が苦手なのと、質感自体もレヴォーグの方が良いモノ感あります。
ただ同価格帯でVWゴルフとプジョー308のワゴンが買えるんですよね。VWはATの信頼性、308は安全装備で、国産勢と比べてネガティブポイントがあるんですけど、味で言えばかなり魅力的。国産だからって安い時代は終わっちゃったんですね。(2020年10月発表)
https://carview.yahoo.co.jp/ncar/catalog/subaru/levorg/FMC002-MC001/