トヨタヴァンガード |
ポジション的には、ハリアーの廉価版的立ち位置のまま放置されていたクルーガーの後継車。成り立ち的には、大きくなりすぎた北米版RAV4ロングの顔替えモデル。いやね、新車発表会でトヨタが得意気に言っていたんですよ。「上質感の有る内外装と、ゆとり有るエンジンによる高級SUV」って。でもねぇ、結局トヨタの言う上質感ってこんな程度なんですよね。
インパネ含めて中身はほぼRAV4そのまま、通常木目調パネルが貼ってあるようなところが違う程度。いい加減木目調パネルやアルミ風塗装に飽きて来たので、このカッパーブラウンに横スクラッチのパネルは新鮮で良いなとは思ったんだけど、このパーツですらRAV4の銀色横スクラッチの色替えしただけ。さらにこのパーツを使い過ぎなのもげんなり。
後はシート生地が違う程度なのに、どうしてこれで「高級SUV」って言えちゃうんでしょうね?いや、同じプラットフォームから全くコンセプトの違う車を作るのは良い事だと思うんですよ。ただ、どうせやるならしっかりと作り分けして欲しいんですよ。このRAV4ヴァンガードもしかり、オーリスとブレイドもしかり。かたやベーシックかたや高級なんですから、明確に作り分けしないと誰がどうみてもお客をバカにしているようにしか見えませんよ。
この2車種の作り分け、とても天下のトヨタの仕事とは思えません。いや80年代のトヨタとかだったら、こんなインチキ兄弟車でも別に良かったと思うんですよ。でも今や世界一の自動車会社なのにこんなチンケな仕事をしていたら駄目でしょう?日産のデュアリスとエクストレイルなんか、見事に作り分け出来てますよ。
そりゃRAV4とヴァンガード程度の作り分けで、デュアリス、エクストレイル程度の売り上げが有れば、経営的にはトヨタが正解になりますけど、こう言うお客に不誠実な車を売りつけてるから、日本のユーザーは車に興味を持たなくなるんじゃ無いでしょうか?長い目で見れば自分で自分のクビを絞めているって言う事に早めに気づくべきかと。