2015年 11月 07日
スバル6代目レガシィB4 |
先代レガシィが登場した時、その大きすぎるサイズとサイズを持てあましたかのようなデザインで、多くのレガシィファン、スバルファンを失望させ、レガシィこけたら会社が傾くスバルとしては、大いに行く末を心配されました。ところが、確かに日本国内では歴代ほどのヒットは飛ばせませんでしたが、それを補って余りあるほどの大ヒットを北米市場で放ち、経営状態が不安視されていたスバルを一気に立て直し、メーカーとしての判断が正しかったことを証明しました。
北米では多くのスバルマニアを生み出し、個性的なプレミアムメーカーとして認知されはじめるなど、スバルというメーカーをガラッと変えるのに成功した先代レガシィ。国内にはレヴォーグという、旧型レガシィサイズのワゴンを準備するという余裕も生まれたので、当然新型も北米でヒットを飛ばすために開発されることとなります。
日産がスカイラインを北米でインフィニティとして売るようになり、その圧倒的な販売台数で使える予算が潤沢になった結果、大変質感が上がったのは記憶に新しいですが(その後現行では調子に乗って価格自体も上げてしまいましたが)、レガシィでも同じ事が言えるようで、開発予算にはかなり余裕があったみたいです。
先代ではまだ日本仕様5ナンバーの記憶がデザイナーに残っていたためか、正直、ライト周りの処理、切り立ったサイドパネルと、歴代で一番大きかったのにその余裕が全く生かされない、歴代で一番不細工なレガシィだったと思います。それに対して新型は、まーよく言えばのびやか、悪くいえば大雑把でサイズと合わせてやっぱりアメリカン(笑)。
レヴォーグ、WRXと比べると線が少なく、また世界的にも情緒的な線を多く入れるのが流行ってるのにこれでは、カムリやアコードと同じく日本製ビッグセダンのどんくささを感じます。そう言う意味ではビシバシ線を入れる日産は完全に北米言語、豊かな面で見せるマツダは欧州言語で、振り切れていますね。
先代で慣れたというのもありますが、大きさ自体はフラッグシップカーとして考えればさほど抵抗感は生まれません。ただ一つ、下が本気のスポーツセダンのWRXなので、普通の人が乗るセダンとして考えるとインプレッサとの差は開きすぎ。やはりレヴォーグセダンが欲しいところです。
内装質感は、高評価の雑誌記事が多くて期待していたのですけど、実際はいつものスバルにしては頑張った程度。日産がスカイラインの質感を一気に上げたのに対して、スバルが潤沢な資金を使ったのはここでは無かった模様です(笑)。クラスが全然違うマツダのデミオと比べても、デミオの圧勝。一番目立つのは、このサイズの車で、銀色の華飾パネルがプラッチックに銀色吹きっぱなしのように見える点。デミオはキチンとメッキパネルなんですよね。 デミオクラスの予算で出来てる事がレガシィ出来てない不思議です。
北米でのレガシィはファミリーカーサイズでしょうから、この質感で構わないかもしれないですし、アメリカ人の質感に対する拘りはザルなので、これでも認められるのでしょうけど、日本で高級車のサイズの車ではやはり厳しい仕上がりだと思います。
さていつものように勧められたのでほいほい試乗します。一言で言って大変硬質な印象。しなやかとか柔らかいとは別の世界。硬い殻に守られながら段差とかは1回のショックでいなしていきます。サスペンションの取り付け剛性部とかにお金が掛かっていそうでまったくワナワナしません。日本人が考えるドイツ車の上級な足回りを再現しましたという感じで、そうかここにお金掛けたんですねと合点がいきます。
何度もスカイラインの話しが出てきましたが、結論も同じです。やはり桁の違う台数が売れた車には、キチンと開発費が掛けられて悪くない車に仕上がっています。ただ北米でヒットしたからには北米に合わさなければ行けないのが物の道理です。結果良い車ではありながら、日本国内にはあまり向かない車になると。
それが数多くのファンを持つレガシィであれば、やはり「レヴォーグがあるから」で片付けられるような簡単な話ではありません。この辺りもスカイラインと同じですね。デカくはなったモノのさほどスタイリッシュではないのが、スバルらしいと言えばスバルらしくて、本質は変わってないとホッとしますけど(笑)。
唯一の救いは、スカイライン好きの日産党が、スカイラインが大きく高くなった現在、乗り換える車が全くないのに対して、レガシィが好きだったスバル党が、乗り替えようと思えるスバルらしい車は、まだそれなりにあるという点。メーカーが準備したレヴォーグだけでなく、フォレスターやXVなんかにも、歴代レガシィに通ずるスバルらしさは感じられますからね。(2014年10月発表)
http://carview.yahoo.co.jp/ncar/catalog/subaru/legacy-b4/F004-M001/
北米では多くのスバルマニアを生み出し、個性的なプレミアムメーカーとして認知されはじめるなど、スバルというメーカーをガラッと変えるのに成功した先代レガシィ。国内にはレヴォーグという、旧型レガシィサイズのワゴンを準備するという余裕も生まれたので、当然新型も北米でヒットを飛ばすために開発されることとなります。
日産がスカイラインを北米でインフィニティとして売るようになり、その圧倒的な販売台数で使える予算が潤沢になった結果、大変質感が上がったのは記憶に新しいですが(その後現行では調子に乗って価格自体も上げてしまいましたが)、レガシィでも同じ事が言えるようで、開発予算にはかなり余裕があったみたいです。
先代ではまだ日本仕様5ナンバーの記憶がデザイナーに残っていたためか、正直、ライト周りの処理、切り立ったサイドパネルと、歴代で一番大きかったのにその余裕が全く生かされない、歴代で一番不細工なレガシィだったと思います。それに対して新型は、まーよく言えばのびやか、悪くいえば大雑把でサイズと合わせてやっぱりアメリカン(笑)。
レヴォーグ、WRXと比べると線が少なく、また世界的にも情緒的な線を多く入れるのが流行ってるのにこれでは、カムリやアコードと同じく日本製ビッグセダンのどんくささを感じます。そう言う意味ではビシバシ線を入れる日産は完全に北米言語、豊かな面で見せるマツダは欧州言語で、振り切れていますね。
先代で慣れたというのもありますが、大きさ自体はフラッグシップカーとして考えればさほど抵抗感は生まれません。ただ一つ、下が本気のスポーツセダンのWRXなので、普通の人が乗るセダンとして考えるとインプレッサとの差は開きすぎ。やはりレヴォーグセダンが欲しいところです。
内装質感は、高評価の雑誌記事が多くて期待していたのですけど、実際はいつものスバルにしては頑張った程度。日産がスカイラインの質感を一気に上げたのに対して、スバルが潤沢な資金を使ったのはここでは無かった模様です(笑)。クラスが全然違うマツダのデミオと比べても、デミオの圧勝。一番目立つのは、このサイズの車で、銀色の華飾パネルがプラッチックに銀色吹きっぱなしのように見える点。デミオはキチンとメッキパネルなんですよね。 デミオクラスの予算で出来てる事がレガシィ出来てない不思議です。
北米でのレガシィはファミリーカーサイズでしょうから、この質感で構わないかもしれないですし、アメリカ人の質感に対する拘りはザルなので、これでも認められるのでしょうけど、日本で高級車のサイズの車ではやはり厳しい仕上がりだと思います。
さていつものように勧められたのでほいほい試乗します。一言で言って大変硬質な印象。しなやかとか柔らかいとは別の世界。硬い殻に守られながら段差とかは1回のショックでいなしていきます。サスペンションの取り付け剛性部とかにお金が掛かっていそうでまったくワナワナしません。日本人が考えるドイツ車の上級な足回りを再現しましたという感じで、そうかここにお金掛けたんですねと合点がいきます。
何度もスカイラインの話しが出てきましたが、結論も同じです。やはり桁の違う台数が売れた車には、キチンと開発費が掛けられて悪くない車に仕上がっています。ただ北米でヒットしたからには北米に合わさなければ行けないのが物の道理です。結果良い車ではありながら、日本国内にはあまり向かない車になると。
それが数多くのファンを持つレガシィであれば、やはり「レヴォーグがあるから」で片付けられるような簡単な話ではありません。この辺りもスカイラインと同じですね。デカくはなったモノのさほどスタイリッシュではないのが、スバルらしいと言えばスバルらしくて、本質は変わってないとホッとしますけど(笑)。
唯一の救いは、スカイライン好きの日産党が、スカイラインが大きく高くなった現在、乗り換える車が全くないのに対して、レガシィが好きだったスバル党が、乗り替えようと思えるスバルらしい車は、まだそれなりにあるという点。メーカーが準備したレヴォーグだけでなく、フォレスターやXVなんかにも、歴代レガシィに通ずるスバルらしさは感じられますからね。(2014年10月発表)
http://carview.yahoo.co.jp/ncar/catalog/subaru/legacy-b4/F004-M001/
by sarorac
| 2015-11-07 03:09
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